鯖ラベル

鯖水煮缶詰のラベルを鑑賞します

木の屋

カイタク商店 金華さば水煮

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■販売者:一般社団法人カイタク
■商品名:金華さば水煮
■缶サイズ:T2号3P
■採集時期:2022年
■解説:販売者のカイタクは宮城県石巻市内のメーカーを主とした仕入先の商品を催事への出店や通販により販売している一般社団法人。本品は同法人と本社所在地を同じくする木の屋石巻水産との共同企画商品ということになるだろうか。ラベル中央の説明文から、中身としては本家廉価版の「木の屋 彩 金華さば水煮」だと思われる。黒っぽい背景に金文字で安易に高級感を演出しているが、仮に中身が推定通り「彩」だったとしたら、「金華さば」と「彩 金華さば」のグレードの違いを認識していない物産展の来店客に対して優良誤認的なミスリードになりはしないか。長い目で見てブランド価値を毀損することになるのではと老婆心ながら心配になる。
 ところで商品名左の鯖のイラストは前半身だけが上向きに描かれているという、珍しいレイアウト。不思議に思っていたところ、同じラインナップの中のみそ煮缶には後半身が描かれおり、2つの缶を重ねると巻締部を挟んで1尾の鯖の絵が完成するという仕掛けであった。
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 もう一つ、特徴的な鯖の絵柄に引っかかるものがあり、過去記事を見直したところ、神戸物産の商品に使われている絵と同じであることが判明した。1尾の鯖を分断して配置するという手法に共通するものがあり、デザイン会社が原画を使い回したのではないかと推測する。kobe09s





 

木の屋 金華さば水煮 その4

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■製造者:木の屋石巻水産
■商品名:金華さば水煮
■缶サイズ:T2号3P
■採集時期:2022年
■解説:2019年採集品からのマイナーチェンジ。変更点は、2項目だった注意書き欄に「トゲ状の背びれの骨が〜〜」という文言が追加され、3項目になったことで、これは同社製「彩 金華さば水煮」でなされた変更と軌を一にするもの。しかしまあ、こんなことをわざわざ注意喚起しなければならないとは、よほど魚にヒレがあることを知らない人間が増えたか、或いは鳥のようになんでも丸呑みしてるかだろう。

木の屋 彩 金華さば水煮 その3

kinoya14s
■製造者:株式会社木の屋石巻水産
■商品名:彩 金華さば水煮
■缶サイズ:T2号3P
■採集時期:2022年
■解説:2018年採集品からのマイナーチェンジ。2項目だった注意書き欄に「トゲ状の背びれの骨が云々」という文言が追加され、3項目になった。それに伴い缶の材質表記が追いやられ、リサイクルマークの隣へと移動している。鯖缶を製造する際、尻尾や背びれは切り落とすものだが、このような注意書きが追記されるということは、ひれの硬さが気になる消費者の増加の表れか、あるいは実際に除去しきれない背びれの混入が増えているのか。もし後者だったとして、それが近年続くサバの不漁や漁獲されるサバの小型化の影響もあるのであれば、業界全体を覆う暗雲に溜息が止まらない。ちなみに私は背びれは気にせず食べる。

木の屋 金華さば水煮 RAF缶

kinoya13s
■製造者:株式会社木の屋石巻水産
■商品名:金華さば水煮
■缶サイズ:T2号3P
■採集時期:2021年
■解説:リボーンアート・フェスティバル(RAF)は宮城県石巻市を主会場とした芸術イベントで、主催者が地元企業の木の屋と企画したコラボグッズということになる。中身は恐らく廉価版の彩だと推定するが、彩の倍の値段で販売しており、差額は主催者側へチャリンチャリンするのだろう。背景はRAFのテーマカラーと思しき青、黄、金の三色がシルエットパズル(三角形や四角形のピースを並べ替えて図形を作るパズル)のように配されているが、なにか具体的な形を表しているのかどうかは分からない。水煮では青、味噌煮では色がローテーションして金色が一番面積が広くなっているので、もしかしたら配色は味に寄せている可能性もある。こういった勝手な観点は表現者の意図するところとは異なるかもしれないが、そういう受け止め方をされるのも含めてアートなのではないかとも思う。芸術の解釈に唯一の正解はないのだ。

木の屋 復幸 金華さば水煮

kinoya12s
■製造者:株式会社木の屋石巻水産
■商品名:復幸 金華さば水煮
■缶サイズ:T2号3P
■採集時期:2021年
■解説:左上にある「希望の環」というのは東日本大震災の被災地に所在する食品製造業者で組織された販促団体。本品の製造者の木の屋石巻水産もその構成員ということで、「希望の環」の販売チャネル向けにラベルをデザインしたのだと思われる。プロっぽさのないイラストが逆に復”幸”とやらのコンセプトには合致してそうだ。中身は「金華さば水煮」より下のグレードの「彩 金華さば水煮」である模様。

木の屋 金華さば水煮 きぼうのかんづめ

kinoya11s
■製造者:株式会社木の屋石巻水産
■商品名:金華さば水煮
■缶サイズ:T2号3P
■採集時期:2019年
■解説:製造者の木の屋を題材にした絵本があるらしく、その絵本とのコラボ商品だと思われる。中身はこのあたりと一緒か。鯖と子供、猫とのタッチ差が著しい。波模様が主流の鯖缶界において、背景の水玉は意外と斬新だ。

木の屋 金華さば水煮 その3

kinoya10s
■製造者:株式会社木の屋石巻水産
■商品名:金華さば水煮
■缶サイズ:T2号3P
■採集時期:2019年
■解説:2017年採集品からのマイナーチェンジ。大型のさばを使用していない彩・金華さば水煮と同様に、Boiled Mackerelとの英語表記の追加と、原材料名に水揚げ地を追記。また説明書きが「金華山沖で獲れたさば」から「石巻漁港に水揚げされた金華さば」に変更。関連団体によるとやや厳密化された定義になるようだ。

木の屋 彩 金華さば水煮 その2

kinoya09s
■製造者:株式会社木の屋石巻水産
■商品名:彩 金華さば水煮
■缶サイズ:T2号3P
■採集時期:2018年
■解説:2017年採集品からのマイナーチェンジ。Boiled Mackerelとの英語表記の追加と、原材料名に水揚げ地を追記。英語表記といっても輸出対応にしては中途半端で、だとしたら訪日客向けなのだろうか・・・。わざわざラベルを作り直した意図が計りかねる。

仙台北辰 金華さば水煮

kinoya08s
■製造者:株式会社木の屋石巻水産
■商品名:金華さば水煮
■缶サイズ:T2号3P
■採集時期:2018年
■解説:東北地方のデパートやスーパーなどで鮮魚店、鮨店を展開する株式会社仙台北辰のプライベートブランド(PB)。北辰のロゴは同じだが、「魚の北辰」を運営する株式会社北辰とは別グループの会社になったようだ。そのためか製造者が加久の屋から木の屋に変わった。ラベルは、スキャナの性能の都合上再現できていないが、全面が金色である。折り紙の金色と言えば伝わるだろうか。しかし文字が読みにくいし、味噌煮も同様に金ピカで見分けがつきにくいし、機能性を犠牲にしてまで狙った高級感も、個人的には下品な印象だ。

木の屋 彩 金華さば水煮

kinoya07s
■製造者:株式会社木の屋石巻水産
■商品名:彩 金華さば水煮
■缶サイズ:T2号3P
■採集時期:2017年
■解説:金華さば水煮のリニューアル。色を反転したかのように一変したラベルだが、各パーツの配置はほぼ不動。「大型のさば」という謳い文句が消えており、どうやら原料の鯖が小型化した模様(ウェブサイト上でも「小さめのさばを使用」との記述が一時期確認された)。残念ながら量の次は質が低下するのではないかという懸念が的中してしまった。
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