鯖ラベル

鯖水煮缶詰のラベルを鑑賞します

高木商店

あけぼの 鯖水煮 その3

akebono04s
■販売者:マルハニチロ株式会社
■商品名:あけぼの 鯖水煮
■缶サイズ:T2号DR
■採集時期:2020年
■解説:2015年採集品からのマイナーチェンジ。旧ニチロの「あけぼの」ブランドは旧マルハとの統合後もしばらくはマルハ印と併存していたが、ついに消滅してしまったようだ(鮭缶でのみ残っている模様)。水平線から昇る太陽を表したあけぼのマークのあった位置には頭文字MNを模したマルハニチロのロゴが上書きされ、今ではニチロの創業家に由来する赤い三本線だけが往時を偲ばせるよすがとなっている。デザイン面では大きな変更はないが、製造所がおそらく自社から高木商店に、缶が北海製罐・アルミ製から東洋製罐・スチール製になっているなど、ブランド整理に伴って製造体制の改組も行われたであろうことが窺われる。

ローソンオリジナル さば水煮

lawson07s
■販売者:株式会社ローソン
■商品名:さば水煮
■缶サイズ:6号3P
■採集時期:2020年
■解説:2020年春に行われたローソンのプライベートブランド(PB)全体のリニューアルに伴うデザイン変更。従来のPB「ローソンセレクト」から、「L basic(エルベーシック)」と「L marche(エルマルシェ)」の2つのブランドに一新され、鯖缶は後者の「L  marche」に区分けされた。ニュースリリースによると「従来のパッケージにあったような大きな商品写真ではなく、優しい印象のフォントと共に中身や原材料などがわかる手描きのイラストをパターン状にあしらうことで、女性でも手に取りやすい柔らかな表現を目指しました。」とのこと。パターン状の手描きイラストとは下段の潜航・浮上する鯖の列のことか。楽しげな鯖たちの間の水色の「品」は単なる埋草かと思いきや、味噌煮缶では同じ場所に皿に盛られた味噌が、鰯の煮付缶では醤油の瓶が、そして照焼き缶ではなんと刷毛と炎が描かれていることから、どうやら塩を表す意匠のようだ。

極洋 本当に旨いさば水煮

kyokuyo15s
■販売者:株式会社極洋
■商品名:本当に旨いさば水煮
■缶サイズ:6号3P
■採集時期:2020年
■解説:SSKの「うまい!さば水煮」という商品名に対して懐疑的な声でもあったのか、それを打ち消すかのように「本当に旨い」と言い張ってきた。大袈裟な。商品名フォントも漢字は明朝体なのにひらがながチーズのように溶けかかっていてなんだかおどろおどろしい(とくに「に」)。古印体フォントを使えば「本当は怖いさば水煮」になるのではなかろうか。デザインとして目に付くのはやはり極洋には欠かせないキの字で、ただし色使いを変え定番品とは差別化を図っている。鯖缶の背景文様といえば青海波が圧倒的多数でまれに市松などが見られる程度だが、本品では梅鉢を散らしており、これは知る限り類がない。極洋は過去に麻の葉文様を採用したこともあったが、意外と目立たないところで美を追求するタイプなのかもしれない。

マルハニチロ さば水煮 その11

maruha29s
■販売者:マルハニチロ株式会社
■商品名:さば水煮
■缶サイズ:6号3P
■採集時期:2020年
■解説:前回採集品とほぼ同じラベル。違いは製造所が岩手缶詰から高木商店に変わり、北海製罐のマークが無くなったことのみ。同時期の採集であるし、デザイン変更というより並行生産品なのだと思われる。その程度の差異であればラベルデザインではなく缶底の製造所固有記号の表記で対応すればいいのに、というのは素人考えなのだろう。

高木商店 朝獲れさば水煮 その2

takagi10s
■製造者:株式会社高木商店
■商品名:朝獲れさば水煮
■缶サイズ:6号3P
■採集時期:2019年
■解説:2018年採集品からのマイナーチェンジ。説明文の「地元漁港」がどこなのか、今回改めて「銚子漁港、波崎漁港」と具体的に示された。また、栄養成分表示のうち、なぜか食塩相当量のみが小数点以下2桁の表示(2.38g)だったものが、四捨五入されて小数点以下1桁(2.4g)と他成分と揃えた表記となっている。そしてこれは変更点ではないが、背景は砂嵐のようで、よく見ると青海波だったりするのである。

ローソンセレクト さば水煮 その4

lawson06s
■販売者:株式会社ローソン
■商品名:さば水煮
■缶サイズ:6号3P
■採集時期:2019年
■解説:「ローソンセレクト」はローソンのプライベートブランド(PB)。2017年採集品からの目につく変更点は写真が変わり、水煮カラーの帯が広くなったところ。缶表面に占める水色の割合が増えると味噌煮との取り違えが減ると思われ、そういう意味では実利的なデザインだ。また、料理写真は逆光で撮ると立体感と光沢が増すと言われるが、今回の写真もやや横からの半逆光で陰影が増しており渋い効果が表れている。本品はマルハニチロとの共同開発商品とのことだが、製造所は高木商店となっている。前回品でもラベルに明記されてはいないながら、缶上面の製造所固有記号は今回と同じTKGであり、高木商店製造であることが分かる。

高木商店 さば水煮 その4

takagi09s
■製造者:株式会社高木商店
■商品名:さば水煮
■缶サイズ:6号3P
■採集時期:2019年
■解説:2017年採集品からのマイナーチェンジ。水揚げ地がこれまでの銚子港に波崎港が加わった。波崎(はさき)は銚子とは利根川河口を挟んだ対岸に位置し、高木商店の本社所在地でもある。全国的知名度を誇る銚子との地理的な相違は誤差と言っていい。また、使用する鯖についても「真鯖」から「大型の鯖」に変わった。大型のゴマサバを繰り入れて、もしかしたら小型のマサバは除外したということだろうか。微妙に定義を拡げたこれらの表記の変化からは、鯖の漁獲減と缶詰の需要増といった情勢のなかでの原料調達の苦労が偲ばれる。もう一点、栄養成分表示が固形量当たりから1缶当たりに変わった。

高木商店 寒さば水煮

takagi08s
■製造者:株式会社高木商店
■商品名:寒さば水煮
■缶サイズ:6号3P
■採集時期:2018年
■解説:秋冬に水揚げされた脂乗りの良い寒さばを使用したとのことだが、説明文中「一年を通して」では一年中脂乗りが良いという意味になってしまう。「一年のうち」と言いたかったものと思われる。背景は江戸時代?の漁の様子だろうか。一本釣りのようだが魚種ははっきりしない。

黄金の村 国産寒さば木頭ゆず水煮

ogon01s
■販売者:株式会社黄金の村
■商品名:国産寒さば木頭ゆず水煮
■缶サイズ:6号3P
■採集時期:2018年
■解説:徳島県の木頭ゆずを加えた、塩プラスアルファ系水煮。柚子の果実をイメージした黄色いラベルに、40匹以上の鯖が群れをなして泳いでいる。ひとつのラベルに描かれた鯖の匹数としては最多記録ではないか。ちなみに味噌煮は2匹くらいだった。

高木商店 朝獲れさば水煮

takagi07s
■製造者:株式会社高木商店
■商品名:朝獲れさば水煮
■缶サイズ:6号3P
■採集時期:2018年
■解説:鯖の水揚げなんて大抵朝だろうに、他社製品と何が違うの、と思う向きもいるかもしれない。しかし、おそらく本当に言わんとしているところは生詰めした、すなわち水揚げしたその日のうちに冷凍せずに缶詰に加工したということだろうと思われる。あとは説明文の中に脂乗りについての言及が2回あったり、「鮮魚生詰」って生なんだから鮮魚なのは当たり前じゃないかとか、高木商店は以前から重複表現が大好きだ()。写真風の鯖の絵はよくあるが、鯖そのものの写真は少数派。しかし折角の写真もラベルがシルバー基調なので全く目立ってないのが残念。
ギャラリー
  • SuiSuiオープン うまい!鯖匠 さば水煮
  • SuiSuiオープン うまい!鯖匠 さば水煮
  • タイム缶詰 三陸産生サバ缶
  • SSK ミヤカンのさば水煮 その3
  • マルハニチロ さば水煮 その13
  • 神戸物産 さば水煮 その13
  • カイタク商店 金華さば水煮
  • カイタク商店 金華さば水煮
  • カイタク商店 金華さば水煮
アーカイブ
カテゴリー
i